トップページ > ミュージアム > インプレッション > ジレラ ランナー VXR200

ジレラ ランナー VXR200 インプレッション

文:繁野明治

ジレラ ランナー VXR200 スポーツスクーターの代表格として知られるジレラ ランナー VXR200であるが、他のイタリアンスクーターと同様にスタイリッシュなデザインがいかにもイタリア製であることをアピールしている印象を受ける。

面食らう程のシート高。しかし一旦走りだすと・・・

細身な印象のランナーであるが、またがってみるとその車高の高さに驚かされてしまう。日本人標準体格にあわせて作られたものではないとはいえ、この高さはすごい。 171cmの身長の私ではつま先立ちになって信号待ちなどでは常に緊迫感を感じてしまうほどである。シート幅は細めであるために足つき性は良いはずなのだが、純粋に車高が高いのである。

とはいえ、ひとたび走り出してしまえば車高も全く気にならない。むしろ高い車高による視点の高さは他のスクーターにはないもので、何か新鮮なものを感じる。 スロットルに忠実に反応するエンジンはさすがスポーツスクーターと言えるもので、街中などにおいてはそのパワーは十分すぎるほどである。

低速のトルクも十分で、そのまま一気に高回転まで吹け上がるのだがパワー特性が実にフラットであるために、体感的には車速が乗っていないような錯覚をうけることもあるかもしれない。しかし、これは扱いやすいエンジンである証といえるだろう。

機敏かつ軽快な走りが魅力

ジレラ ランナー VXR200 また車体の機敏さ、軽快さからはランナーの魅力が十分に感じ取ることができるものであった。ただし車体を倒しこむ際のフロントタイヤがインに切れ込む瞬間がわかりづらい・・というかタイヤの接地感にやや欠ける部分も見受けられた。おそらくタイヤサイズが大きすぎることが原因だと思われるため、フロントタイヤのサイズを1ランク下げるだけで大幅に向上するだろう。

ジレラ ランナー VXR200 サスペンションに関してはどうだろうか?フロントに関してはタイヤのサイズ的な問題から接地感が薄いため、サス自体の動きを判断することが困難であったが、リアに関しては好感の持てるものであった。伸びと入りのバランスが絶妙な感覚で、トラクションをかけていった時の粘り具合がリアの接地感を伝えてくれるものが感じられた。

ジレラ ランナー VXR200 ブレーキに関してはサスとのバランスに大きく影響される部分であるが、フロント、リア共にかなり効く方の部類と判断して良いと思われる。ただし、握りこんでから効き始めるこのタイプのブレーキパッドは必ずしもスクーターに合うとは限らない。 私個人的にはさらに初期の方の制動力に優れたパッドを試してみたいという印象だ。

豊富なチューニングパーツでカスタムの楽しみも

とはいえ、全体的に非常にバランスの優れた車両であり、またアフターパーツに関してもマロッシからエンジンパーツをはじめ、電装系、車体周りのパーツなどさまざまなパーツが出揃っているために、カスタムする楽しみも十分に持ち合わせている。デザインや走りはもちろん、カスタムやチューニングの面からも長く楽しめるスクーターなのではないだろうか。